エストポリス伝記III応援ページ:Lufia 3 Fan Page

エストポリスオフ2023レポート

2023年10月14日に府中の森芸術劇場で開催されたMusicエンジン演奏会「エストポリス伝記II」の後、同地でささやかながらファンミーティングを行いました。

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スペシャルゲストとしてエストシリーズディレクターの宮田正英さん、同作曲担当の塩生康範さん、同音楽アレンジ、エナジーブレイカー・カオスシード音楽担当の中島享生さん、更にはコンサートの主宰の河合晃太さん及びコントラバス奏者の橋本慎一さんが参加してくださいました。更に当日飛び入りでエストシリーズプログラマーの受田直之さんも参加してくださいました。

また、遠路はるばるオランダからLesleyさんも駆けつけてくださいました。

コンサートの様子はこちらにまとめていますので是非ご覧ください。

Togetter:ゲーム音楽コンサート「エストポリス伝記II」関連ツイートまとめ

また、参加者のべべさんによるファンMTGレポートも大変詳細な力作です。

Q&A

「エストポリス」という名前の由来、またその意味について知りたいです。
エストポリスは東の都という意味です。なのでエスト以外にもまだ三つの世界があり、中央にも都があります(設定上の話ですがw)
(宮田)
四狂神の中に優劣がありましたが、「恐怖」「殺戮」「混沌」「破壊」という4つを並列しているのはあまり聞いたことがありません。何かを参考にされたのでしょうか?それとも宮田さんの人生経験の中からこの4つを選ばれたのでしょうか?
また、何故「恐怖」を司る神を最上位にされたのでしょうか?
(宮田)四狂神は、特に何かを参考にしたわけではないですね。
恐怖を最上位にしたのは、恐れるという気持ちが、結局相手の心を折るのに一番だと考えたからです。
【海外ファンよりの質問】スクウェアエニックスが新しいエストポリス伝記シリーズのゲームを作りたいと希望したらどう思いますか?どこかの会社が新しくエストポリス伝記シリーズのゲームを作る権利を取得できる目途はありますか?
(宮田)スクエニがシリーズの続編を出したいと言うのでしたら,嬉しいですねー。私にも声をかけてくれたらやりたいです。
権利は色々と,面倒なことになってるはずなので所得するのは不可能かなと思います。
【海外ファンよりの質問】宮田さんご自身でインディゲームとしてエストポリス伝記のようなRPGを作ってみたいと考えたことはありますか?RPG全体でなくてもいにしえの洞窟の部分だけのようなゲームはどうですか?
(宮田)インディーズで作るというのは考えたことなかったですね。エストは同時のあのメンバーだからこそ出来たと思っているので、私一人ではとても無理ですねー。
【海外ファンよりの質問】(●フロンティアストーリーズについて)次のBuilder CIMAのうち一番好きなのは誰ですか?
パイク、ソーマ、ゼノックス、エルヴィラ、ファルケン
(宮田)すみません、正直よく覚えてないので、わかりませんw
【海外ファンよりの質問】フロンティアストーリーズは最初はエストポリスシリーズとして開発されていたということはないですか?(2000年代のサイトに、ナツメのE3ブースレポートとして「ネバーランドカンパニーがGBAでエストポリスシリーズの新作を作るらしいが、それは未来が舞台で悪役は違うらしい」という噂が書いてありました。ネバーランドカンパニーは実際にはGBAではゲームを出しませんでしたが私はフロンティアストーリーズはエストポリスシリーズに似ていると感じました)
(宮田)フロンティアストーリーズはエストとは関係ないですね。似てると感じるとしたら、私が作っていたからかな?w
【海外ファンよりの質問】GBCで「Lufia: Beginning of a Legend」が出るという噂があったのですがこれの開発は進んだのでしょうか。その後この開発は中止され、代わりに「エストポリス伝記 よみがえる伝説」が開発されることになったとされています。これは単にタイトルが変わっただけなのか、それとも別のゲームなのかどちらでしょうか。
(宮田)よみがえる伝説はタイトルが変わっただけで、同じゲームですね
【海外ファンよりの質問】ご自分が開発にかかわったルーンファクトリーシリーズで一番好きなのはどれですか。
(宮田)これは初代ルーンですねー、開発にも苦労したし、思い出はいっぱいありますねー
ミストがあんなにいじられキャラになったのは、計算外でしたがw
【海外ファンよりの質問】フロンティアストーリーズやルーンファクトリーシリーズについてなにかエピソードかあったら教えてください
(宮田)フロンティアストーリーズもルーン1も、どっちも開発期間と人数が少なくて、泊まり込み上等の現場でしたね。ある意味今の時代だとコンプライアンス的に完成してないですw
【海外ファンよりの質問】セレナがラルフを預けたセレナの叔母はセレナと血縁関係があるのでしょうか。
(宮田)セレナの叔母とは血縁があると思いますが、ゲーム内では言ってなかったような気がします
【海外ファンよりの質問】エストポリス伝記3の開発において宮田さんはどういうポジションだったのでしょうか。シナリオは書かれていたのでしょうか。
(2000年代のサイトに、エストポリス伝記3のシナリオ作成に宮田さんは関与していないという噂がありました)
(宮田)エスト3は全シナリオ、ディレクターのポジションでしたね
【海外ファンよりの質問】エストポリスシリーズが海外に翻訳された時にいろいろな改変がされたのですがその改変については宮田さんは全てご存じなのでしょうか。
(例:ドイツ版ではアーティが女性になっている、デュアルブレードは地獄で作られたことになっている)
(宮田)海外版の細かい改変は知らなかった事もあったような気がしますw
【海外ファンよりの質問】"Lufia"というのは古い英語で「愛」という意味です。エストポリス伝記はシリーズを通して「愛」がテーマになっていますが、この「ルフィア」という名前は意図的につけられたのでしょうか、それとも偶然なのでしょうか?
(宮田)ルフィアは偶然ですね。そんな意味があったんですね。なんか良いですね^^
【海外ファンよりの質問】ピエールとダニエル(セレナがパーティーに加わったときのパーセライト神殿のボス戦のピエロ)、日本表記だと両方とも男性だと思えますが海外だとダニエルはDanielaになっていてダニエラは女性名なのですが性別はどちらなのでしょうか
(宮田)覚えてないけど、たぶん二人とも男性です
デュアルブレードはタイトルロゴに刺さってる剣、ということで理解して大丈夫でしょうか?
それであれば1と2での若干の配色の違い。(オーブの色や刀身の色など)ゲーム内での表示グラフィックとの違いがあることに疑問を持っておりました…
もし何か分かる事があれば、お教え頂けると幸いです。
(宮田)ロゴに刺さっているのはデュアルブレードですね。だだ正式なデザインってものが存在してないので、その辺りは、わりと曖昧ですねー。その意味だと、1のタイトルデザインした人が、デュアルブレードのデザイナーとも言えます
3DS版の時に初めてデザイン起こしました。
エスト2のソフトに書かれてるマキシムが持っている細身の剣と、よみがえる伝説のパッケージに描かれている主人公が持っている細身の剣がよく似ていて、当初はあれがデュアルブレードか!?と思っておりました。これについては何か情報はあったりしますか??
(宮田)よみがえる伝説の主人公が持っているのもデュアルブレードだと思います。ただこの頃はデュアルブレードの正式なデザインがなかったため、デザイナー任せになってたので、デザインにバラツキがあったと思いますね。
エスト2のいにしえの洞窟のゲームバランスは完璧だと思うのですが、このバランス調整はどなたが担当されたのでしょうか
(受田)これはプログラマの方でやっていたと思います。
(宮田)当時はこんなのクリアできる人いるのか?と思っていました。

宮田さんに贈られたプレゼント

参加者のFさんから宮田さんにデュアルブレードが贈られました。

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前回のオフ会で青箱を制作されたFさんが今回のオフ会用に制作されたものです。

Fさんから制作過程についてのコメントと写真をいただきました。

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失敗した写真を2枚送ってますが、ラフなデザインを板に書いて片手間でやってみたら酷い有様になってしまったものです。

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そこからロゴの剣のコピーを拡大して貼り付けて削ってみると、実はイラスト自体が左右非対称ということに気づかずやり直す羽目に…
なので、イラストの右半分をダンボールに切り出し、左右を反転させてたものを板に書き込んで削る。これをするといい感じに出来上がるのですが、グラインダーがブレて刀身が削れすぎてしまう・作成中に板を落としたり倒したりで取り返しのつかない傷がつくなどのトラブルが多発し、トータル8本の板が犠牲になりました。

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塗装に関してもパテをかけたあと研磨して、全体を白く塗るところまでは順調でした。しかし、刀身の真ん中の青を出すことが難しくて、筆での直塗りやテープ式の色付けを試しましたが、全く成果が出ず…せめて刀身の黒をなんとか出そうと銀の刀身に黒のスプレーでトライしてみたら黒マグロのようなカラーリングになってしまいました。(写真がなくて非常に残念ですが!)何度も色を付けては落とす作業をして、最終的には銀一色でやろう!!という決断に至りました。
ちなみに剣の長さは、沢山の剣や刀の長さを調べて作れそうなギリギリ大きいものを選んでおります。今回のデュアルブレードは刀身約90cm・鍔以下30cmと、佐々木小次郎が使用した大太刀とほぼ同じサイズとなっております。
木製のこれでも片手で振り回すのはしんどいのですが、何かしらの金属のコレを振り回すマキシムの腕力はとんでもないものだろうなぁ…と作りながら思ってました。

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こだわった点は、真ん中のオーブの下についてる金の輪っか。あれだけは販売しているワッシャーを使用してますが、それ以外のパーツはすべて手作りです。
鍔の中央のオーブはレジン製で、いくつかの赤色をサンプリングして、本体に合わせて選ぶ感じでした。
ナックルガードや鍔についている髭のようなパーツはアルミの板を万力で曲げて作成しております。ナックルガード部分的はグラインダーでダメージを与えて、使用感を出すことに時間をかなり使いましたが…伝わりにくいと思います笑

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今回の制作は沢山の人達に技術面やアイデアでの援助を受けて完成したものです。
製作期間が短くて妥協した点もあるのですが、何とか完成したものが無事に渡せてホッとしております。

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とのことでした。Fさん、ありがとうございました!

オフ会の様子

今回のオフ会は参加者が21人でした。

1時間おきに席をシャッフルしながらいろんな人がゲストの皆さん、奏者の皆さんと質疑応答をするという少し落ち着かない形式でしたが皆さん移動にスムーズにご協力いただき、沢山交流していただけたかと思います。
こういう形で直接ファンの方と交流できた作曲家・演奏者の皆さんはとても喜んでいらっしゃいました。

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また是非このような機会を設けたいと思います。またお会いしましょう。